私立中学校の入試の種類〜私立中学に合格するための4つの方法〜

私立中学校に入学するためには、筆記試験や面接などで選抜される一般受験で合格しなければならないというイメージが一般的でしょう。しかし、実際には、帰国子女枠、特待生制度、推薦制度までいろいろな種類が存在しています。

入試制度が多様化すれば、単純にチャンスが増えたということになります。しかし、周到な準備が必要となりますし、メリットもデメリットもあります。

学力が要求される一般入試

【筆記試験にも種類が】

筆記試験と一口に言っても、最近は多様化しています。一般的なパターンとしては4科目入試です。国語、算数、理科、社会の筆記試験です。国語と算数のみの2科目入試もありますし、4科目と2科目を選択することができる選択型、そして新タイプ入試を採用する中学校も増えてきています。

【近年増加している新タイプ入試】

グローバル化に伴い英語入試を実施する学校も増えています。英文法を問うたり、長文読解ではなく、英語面接、英語でプレゼンテーションなど多岐にわたります。公立の中高一貫校で一般的になっている適性検査を実施する私立中学校も増加しています。公立の私立一般校と併願しやすくなるため人気です。

いずれにしても、小学校の指導要領とは一線を画している場合が多いので、事前の準備が必要です。

学費が安くなる特待制度

中学校と言っても私立中学校ともなれば、相当額の学費が必要となってきます。経済的な不安がつきものです。そんなときに是非検討したいのが、特待制度です。特待制度には、一般試験の中から成績優秀者を特待生として合格させる場合と、一般入試とは別枠で試験を実施する場合とがあります。

特待生制度は、成績上位者から入学金+学費免除+奨学金授与という権利が与えられることが多く、入学金のみ免除、学費半額、など組み合わせで特待を受けることになります。年度ごとに成績によって見直される場合が多く、成績上位者であり続けなければなりません。各学校によってシステムが異なりますので、事前に調査しましょう。

まるで大学入試?!推薦入試

大学入試や高校入試で一般的となっている推薦入試ですが、近年中学校でも実施するところが出始めました。現在のところ千葉県に、推薦入学制度を行っている中学校がいくつかあります。(東邦大附属中学、志學館中等部、国府台女子、昭和学院などがあります。)

【専願、単願と併願】

中学校入試における推薦入学も、高校入試での専願や単願と同様に、第一志望校であり、合格したら必ず通学することを確約した上で、有利な基準で選考を受けるものがほとんどです。

【推薦入試のプロセス】

大学入試や高校入試と同様に、学校長推薦や自己推薦とがあります。どちらも成績の最低ラインが設定されていますので、低学年のうちから良い成績を残していなければなりませんので、周到な準備が必要となります。

【スポーツや芸術分野の推薦入試も登場】

全国で、スポーツや芸術分野で活躍する人材を確保するための入試が行われるようになってきました。スポーツでは、5分間の面接で、自分が出場した野球の試合について話す、剣道やバレエを披露するなどの自己アピールを課すという推薦入試を独自に行っている中学校もあります。

【スケジュール】

中学受験の一般入試は、1月〜2月に行われますが、推薦入試は12月に実施されることもあり、合格の確約が早く取れるというメリットがあります。しかし、不合格だった場合、一般受験までの準備期間が僅かなものとなり、デメリットにもなってしまいます。

不合格だった場合のリスクを管理できるように、早めの準備が必須となります。

帰国子女入試

帰国子女入試は、海外で生活をしている生徒に対して行われる入学試験です。現在日本国内にいる場合、渡航歴が条件として付く場合がほとんどです。海外滞在年数、帰国後の年数の条件をクリアーできる場合に受験が可能です。各学校で条件が異なります。こちらも周到な情報収集が必要となります。

どの制度でも必要なのは‥学力

非常に多岐にわたる入学試験制度ですが、いずれにしても一般入試をクリアできる成績が最低条件となります(スポーツ、芸術分野の推薦入試は除く)。大学入試や高校入試のような推薦入試とは異なりますので、受験勉強を確実にこなしていく必要があります。

まとめ

このように、近年中学校入試も多様化しています。とはいえ、大学入試の旧AO入試のようなシステムではありません。基本的に成績が要求されます。

自分の志望校の情報収集はもちろん、受験する可能性のある学校の入試の情報にも常にアンテナを張っておくことを強くお勧めします。

近年変化する中学受験ですが、その背景には、大学入試制度改革が影響しています。知識量を問う問題から、思考力、判断力、表現力を問う問題へと劇的に変化しています。それを受けて、今後新しい入試システムが導入されていくことが予想されます。情報に敏感になっておきましょう。

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