中学受験の費用と学費、一体いくらかかるの?
中学受験にかかる費用
まず、受験前にかかる費用についてです。中学受験の対策として塾に通うお子さんはたくさんいます。受験では学校で学習する内容と異なる問題も出題されるので、中学受験専用のカリキュラムを組む塾もあります。多くのお子さんが小学校4年生から塾に通い、対策をはじめます。4年生から3年間塾に通うとすると、約200万円の費用がかかると言われます。この金額は塾によって異なりますし、受講する科目数を増やしたり、塾の他に家庭教師を付けたりすると費用はより多くなっていきます。
東京都内の私立中学校の学費に関する調査があります。以下ではこちらを参考にします。
都内私立中学校の学費の状況|東京都 (tokyo.lg.jp)
(東京都「令和4年度 都内私立中学校の学費の状況」2022/4/29)
受験では塾費用だけでなく、受験料も必要になります。東京都内の私立中学校では平均約2~3万円の受験料がかかります。受験では複数の学校に併願するのが一般的です。例えば、4校または5校に出願した場合、受験料は8~15万円ほどかかるということを理解しておきましょう。
私立中学校進学後の費用
【入学金】
受験校に合格したらまずは入学金を支払います。東京都内の私立中学校の入学金は約26万円となっていますが、学校によって大きく異なります。お子さんの受験校の入学金がいくらかかるのか確認が必要です。
また、入学金については次のことに注意しなければなりません。第一志望の合格発表を待っている期間に、併願校の入学金支払い期限が設定されていることがあります。すべり止めとして併願校の入学資格を取得しておくためには入学金を支払っておかなければなりません。第一志望や他の学校に入学を決めて、併願校に行かないとしても、一度支払った入学金は戻ってきません。受験するすべての学校の試験日や合格発表日、入学金支払い期日を把握して、入学金がいくらになるのか確認しましょう。
【授業料】
国公立の中学校では授業料は必要ありませんが、私立中学校では支払う必要があります。調査によると、東京都内の私立中学校の授業料は1年間で平均約48万円です。中学校3年間で約144万円かかることになります。
【その他】
その他に学校によっては施設費や教材費、修学旅行費などが必要になってきます。自宅から学校まで距離がある場合は交通費もかかるでしょう。
また、任意ではありますが、寄附金や学校債を支払うこともあります。これらは支払わないからといって不利益を被ることはありません。ですので、ご家庭の経済状況に合わせて支払うかどうかを考えましょう。
いずれにしても学校によって必要な費用は大きく異なります。また、ここで記した金額はあくまで東京都内の私立中学校の平均です。実際に受験する時は併願校を含めたお子さんの受験校を個別に調べて、事前に確認しておきましょう。
活用できる費用
学校によっては活用できる費用もあります。例えば、特待生制度です。これは成績優秀者の学費を免除する制度です。受験の際に特待生を決める場合と、在学中の成績を鑑みて決定する場合があります。他にも奨学金制度があります。保護者の方の収入状況や在学中の収入減少などによっては活用できることがあります。給付(免除)、貸与など奨学金にも種類があるので、こちらも各学校の制度について調べてみてはいかがでしょうか。
まとめ
中学受験では受験料だけでなく、それ以前の塾費用や進学後の入学金などを支払うため、かなりの費用が必要であることがわかりました。公立中学校よりも費用はかかりますが、その分、私立中学校へ進学するメリットはもちろんあります。私立中学校はそれぞれの教育理念を掲げています。お子さんの個性やご家庭の教育方針に合った学校を選ぶことができますし、お子さんの長所を伸ばすことにもつながるでしょう。そのため、お子さんの志望する学校について事前に調べておくことが重要です。受験から進学後までどのくらいの費用がかかるのか確認しておきましょう。