【中学受験】併願校は必要?選ぶ際のポイントもご紹介
併願校って必要なの?
併願校を選ぶ際のポイント
併願校を選ぶ際のNG行動とは
まとめ
併願校って必要なの?
高校受験や大学受験においては、通常、数校受験するのは当たり前になっています。例えば、高校受験において、第一志望が地元の公立の進学校であれば、併願する学校は私立のいわゆるすべり止めの学校になることが多いでしょう。大学の場合でも、第一志望の大学と同レベルの大学を受けることはあっても、必ず合格できるであろうすべり止めの大学も受けるのが一般的です。
同様に、中学受験でも第一志望校以外に数校受けるのが良いでしょう。通常、全部で3~4校受けるのが普通になっています。第一志望より少しレベルの高い学校を1校、第一志望の学校より少しレベルの低い学校を1校、さらに、ほぼ確実に合格できそうな学校を1校受験すると良いでしょう。
12月にも試験のある中学があるので、12月に1校受けることをおすすめします。その場合に、十分に合格できそうな学校を受験するのがベストでしょう。人生で初めて受験にのぞむ子供が多いと思われるので、第一志望校の前に1校受けることによって受験の雰囲気を十分に知ることができます。そして、最初に受けた学校に合格すれば、自信にもつながり、第一志望の学校を受けるときの準備にもなります。落ち着いて第一志望の学校の入試にのぞむことができ、自分の力を十分に発揮できるでしょう。そして、万一、ほかの学校全部が不合格だったとしてもその学校に進学できます。
第一志望の学校1校だけ受けて、不合格だった場合、その挫折感やショックは非常に大きいでしょう。長年の努力の結果が全て無駄になったという気持ちになるかもしれません。そのような事態を避けるためにも必ず滑り止めの学校は受けておきましょう。決める段階の偏差値より5〜10ポイント低い学校を選ぶのが良いでしょう。
滑り止めの学校であっても、第一志望の学校とそれほど違うわけではありません。たとえ、進学実績の高い有名校に行っても、本人が努力しなければ成績は伸びません。難関大学に進学したい場合、そのような偏差値の高い学校は有利かもしれませんが、一人一人の個人の努力が必要なのは、有名進学校に行っても同じです。だからあまり、知名度や進学実績などにこだわるのはやめましょう。
併願校を選ぶ際のポイント
併願校を決めるときにまず考えるべきことは、合格難易度が異なる学校を選ぶことです。まず一つ目は、現在の自分の学力にふさわしい学校を選ぶことです。合格可能性も十分にある学校ということになります。そして2つ目は、現在の学力よりやや高めの学校です。受験するまでの学力の伸びを考慮して決めると良いでしょう。偏差値で言うと、+ 5〜10ポイント以内の学校にしましょう。そして、3番目は合格間違いなしと思われるいわゆるすべり止めの学校です。さらに、もう1校、12月に受験できる腕試し校を選ぶと良いでしょう。腕試し校も十分に合格できそうな学校を選びましょう。本命校受験の前に、12月に受験しておくメリットはいくつかあります。まず、第一志望校の受験の前に試験の雰囲気に慣れるという効果です。また、腕試し校に合格しておくことによって、安心して第一志望の学校を受験できます。すでに1校合格していれば落ち着いて、緊張することなく自分の実力を発揮できるでしょう。
このように、全部で4校程度受験するのが良いように思われます。あまりに多すぎると受験疲れを起こしかねませんし、少ないと、全部不合格という最悪の事態にもなりかねません。
現実問題として、第一志望校に合格するよりも、第2志望以下の学校に合格する子供たちが多いのも事実です。ですから、第二志望の学校であっても第一志望の学校と同じように慎重に選ぶ必要があります。模擬試験の結果では、偏差値+-10以内の学校が対象になるでしょう。志望校の候補として考えている学校すべてを一覧表にして、比較すると良いでしょう。表にすると各学校の比較がとてもしやすくなります。
選ぶ際には様々なことを考慮することが大切です。模擬試験の結果はもちろんのこと、塾の先生のアドバイス、学校案内の資料を十分に検討すること、学校説明会やオープンスクールなどへの参加をすることなどです。現在では、オンラインでの学校説明会も多く行われています。このように様々なことを考慮して決めましょう。
併願校を選ぶ際のNG行動とは
併願校を選ぶ際にこれだけは避けなければならないという点を上げておきましょう。まずは、併願校を選ぶ際は、知名度や偏差値だけで選ぶのではなく、教育方針や校風も考慮することが大切だということです。ネットでの口コミなどの評判は、あてにならない場合もしばしばあるので過信しないようにしましょう。それより、学校の資料や塾の先生のアドバイス、学校説明会やオープンスクールなどでの経験を重視しましょう。
受験する学校はあまり多くしないことが大切です。あまりに多いと受験疲れのため、実力を発揮できなくなる恐れもあるし、各学校の過去問題を解く時間が十分に確保できなくなるかもしれません。併願校を決める時期を小学6年の11月初めまでにすると過去問に取り組む時間も十分に確保できるでしょう。逆にあまりに早く併願校を決めてしまうのは、模擬試験の結果が変動することもあり、得策ではありません。第一志望校の場合は過去5~10年間分、それ以外の学校も数年分は過去の入試問題を解いて試験の傾向を把握しておきましょう。
12月のお試し受験や必ず合格できるであろう安全圏の学校の受験は必ずするようにしましょう。第一志望校に合格するのがベストですが、そうでなかった場合の保証をしておけば安心でしょう。もちろん、腕試し校も安全校と同じように、必ず合格できるであろう学校を選択しておくのが良いでしょう。また、併願校には第二第三志望という風に序列はつけないでおきましょう。第一志望以外は全て第二志望だと考えておけば、たとえ、滑り止めの学校しか合格できなかったとしても、第二志望校に合格したと考えることができます。
試験日程が連続して続くようなことはできるだけ避けましょう。少し日程が開いている方が実力が発揮できます。少し余裕を持った日程を組むようにしましょう。
受験校を決めるときに、親が勝手に決めてしまわないことも大切です。子供と十分に話し合ったのちに決めるようにしましょう。学校へ行くのは子供なのですから、子供の気持ちを十分に考慮して決めましょう。
まとめ
中学受験が子供にとって貴重な体験になるような受験にしましょう。たとえ、第一志望の学校に合格できなかったとしても、あまり気にすることはありません。これからの人生を切り開いていくのは学校ではなく本人なのですから。第一志望校であっても第二志望校であっても長い人生の中ではほとんど関係ありません。中学受験の経験を子供の成長のための一つの貴重な経験ととらえることが大切だと思います。