帰国子女の中学受験のメリットは?受験対策はどうする?
帰国子女に求められるモノ
【実用英語】
大学入試でも「英語によるコミュニケーション能力の向上」が謳われるなど、英語の重要性は高まりを見せています。このような状況で、私立中学校は、すでに英語を使いこなせる生徒を求めるようになっています。「実際に使える英語」を話せる帰国子にも、期待が高まっているということです。
【豊かな人間性】
海外で学んできた帰国子女は、自分を表現する能力、多様な文化や価値観を受け入れる柔軟性が求められています。多種多様な生徒を集めることで、ダイバーシティ化の推進を図りたい中学校は、帰国子女を多く入学させる傾向にあります。
帰国子女受験の全体像
【受験資格】
(各学校によって異なります。また年度によって変更になる可能性がありますので、各学校に直接お尋ねください。)
「海外滞在年数」…1年以上、2年以上、3年以上と中学校によって基準が異なります。
そのカウントの仕方も、「通算」なのか「継続」なのかも、学校によって違います。
「帰国後の年数」…各学校によって異なりますが、多くの場合、「帰国後2〜3年後」と規定している学校が多いようです。
【入試日程】
帰国子女入試は、11月下旬からスタートしています。首都圏中学校の入試解禁日は、1月明けてからの県がほとんどですが、早い解禁となっています。早く実施する中学校は、帰国子女の受け入れに積極的な学校が多いようです。一般入試と同時に行う中学校は、一般受験の生徒と同等の学力を要求しています。
【受験科目】
国語・算数・英語の3教科+作文+面接を課す学校が多いです。
学校によっては、
国語・算数・理科・社会の4教科
または
国語・算数・理科・社会の4教科から2科目選択
の学力試験となっている学校もあります。
【受験機会】
帰国子女入試+一般入試という場合と一般入試と同時に帰国子女試験を含んでいる場合とがあります。帰国子女と一般入試を同時に受けられる場合は、受験の練習ととらえ、経験を積むつもりで帰国子女試験を利用するという考え方もあります。しかし、期間が空き過ぎると、中だるみになってしまう可能性がありますので、計画をきちんと立てることが必要になります。
志望校の選び方
現在海外にお住まいの場合は、受験情報にしても、学校そのものの情報が集まりにくいので、夏休みなどを利用して説明会などに参加しておきましょう。
志望校を選ぶ際は、中学校でどんな勉強をしたいのか、どんな活動をしたいのかを本人と保護者の間できちんと話をしておきましょう。特に、可能であれば文化祭に参加してみるのも、学校の雰囲気を知るためには有効でしょう。
【学校の特色を知る】
帰国子女試験がある中学校でも、それぞれ特色がある事が多いです。特に、帰国子女の獲得に力をいれている学校、英語の授業だけは、帰国子女だけで行う学校、留学制度に力を入れている学校など、事前に調べておきましょう。どんな中学校生活を行いたいのかを明確にして、合った学校に志望するのがおススメです。
学習を進めるにあたっての注意ポイント
【受験英語の勉強】
海外で生活するのに必要な英語力と、受験に対応するための英語力は似て非なるものと考えた方がいいでしょう。特に文法の選択問題や、条件英作文などは準備が必要です。
【他の科目の準備】
特に海外生活が長い場合、日本語(国語)、算数が苦手になりがちです。理科や社会に関しては、勉強する内容から全く異なっている場合がありますので、注意が必要です。過去問をチェックして、現状の進度と比較して準備を進めるべきでしょう。
海外生活が長かったり、現在も海外に在住の場合は特に、日本での中学校生活に不安を抱えていると思います。ご家族のサポートが必要です。受験に関しての調査などはご家族もいっしょに進めることをおススメします。